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雨の日のだるさには、豚肉や豆腐、バナナ、野菜などを、食欲やむくみといったその日の不調に合わせて取り入れるのがポイントです。
「これを食べれば元気になる」という特効食材を探すより、食べやすさと栄養のバランスを少し整えるところから始めてみましょう。
雨の日にだるいのはなぜ?食べ物との関係は?

雨の日のだるさは、単純な「栄養不足」だけで起こるものではありません。気圧や気温、湿度など天候の変化に伴う体調不良が関係していることがあります。
一般に「気象病」と呼ばれるもので、2021年6月1日に公開された「梅雨に負けない食事のポイント」でも、梅雨は気象病が起こりやすい時期として紹介されています。
気象病には、自律神経の働きが関係すると考えられています。
自律神経には、活動するときに働く交感神経と、食後や休息時に働く副交感神経があります。天候の変化によってこのバランスが乱れると、だるさや眠気などを感じることがあるという考え方です。
雨や低気圧の日には副交感神経が優位になり、日中でも体が休息寄りの状態になることがあります。そのため、「しっかり寝たはずなのに眠い」「朝から体が重い」と感じる人もいます。
さらに、雨の日の不調として挙げられるのは、だるさだけではありません。食欲不振、むくみ、下痢、頭痛、不安感、めまい、不眠など、現れ方には個人差があります。
ここで覚えておきたいのが、雨の日の不調を食事だけで解決しようとしなくてよいということです。
食事はあくまで体調管理を支える方法のひとつ。睡眠や休養、生活リズムなども含めて整えていくほうが、無理なく続けやすいと私は考えています。
雨の日のだるさにおすすめの食べ物7選

雨の日に体が重いときは、何かひとつの食品を大量に食べるのではなく、エネルギー源となる糖質やたんぱく質と、それらを体内で利用する過程に関わるビタミン・ミネラルを組み合わせることを意識してみましょう。
普段のスーパーやコンビニでも比較的取り入れやすいものを整理すると、次のようになります。
食べ物 含まれる主な栄養素など 取り入れ方のポイント
- 豚肉 ビタミンB1・たんぱく質 主菜として取り入れやすい
- 豆腐・大豆製品 たんぱく質など 食欲がない日にも比較的合わせやすい
- 玉ねぎ・ねぎ アリシン 豚肉などと料理に組み合わせやすい
- バナナ カリウム・トリプトファン 調理せず食べられ、間食にも使いやすい
- ほうれん草・いも類 カリウムなど 野菜やいも類からミネラルを補える
- 柑橘類 ビタミンC・クエン酸 果物や料理の酸味として取り入れやすい
- ピーナッツ パントテン酸 少量を食事や間食に加えやすい
この中でも、日常の食卓で組み合わせやすいのが豚肉+ねぎ・玉ねぎです。
豚肉には糖質からエネルギーを作る過程に関わるビタミンB1が含まれています。ねぎや玉ねぎなどに含まれるアリシンと一緒に、普段のおかずとして取り入れられます。
ただし、「疲れているからスタミナ料理をたくさん食べよう」と考える必要はありません。
雨の日は食欲そのものが落ちている場合もあります。脂っこい料理や量の多い食事がつらいときは、栄養素だけを見るのではなく、今の自分が無理なく食べられるかを優先しましょう。
ここが雨の日の食事で意外と大切なところです。
栄養価の高そうな一食を頑張って食べるより、体調に合わせて「食べられるもの+一品」を選ぶほうが続けやすいでしょう。
雨の日に食欲がないときは何を食べる?

雨の日に「だるいし、食欲もない」という場合は、おかゆやうどんなどの食べやすい主食から始め、たんぱく質を少し加える方法があります。
たとえば、うどんだけで済ませるのではなく、卵や鶏肉、豆腐、野菜などを加えます。
おかゆなら、卵や豆腐などを組み合わせてもよいでしょう。炭水化物だけに偏りにくくなります。
食事例として「五目あんかけうどん」も挙げられています。肉や魚、野菜などが入っていれば、一皿から糖質だけでなく、たんぱく質やビタミンなども取り入れやすくなります。
一方、味が濃すぎる料理や脂肪分の多い料理は、食欲が落ちているときには重く感じることがあります。
「体がだるいから、栄養のあるものをしっかり食べなくては」と頑張りすぎなくても大丈夫です。
個人的には、こういう日は食べられる量を、食べられる形で確保することを先に考えてよいと思っています。
一度に食べるのがつらければ、量を減らして分けて食べる方法もあります。
健康的な食事というと、品数のそろった立派な献立を想像しがちです。しかし、体調がすぐれない日は「うどんに卵を足せた」だけでも、小さな前進です。
雨の日のむくみ・重だるさには何を食べる?

雨の日は、だるさだけでなく「顔や脚がむくむ」「体全体が重い」と感じる人もいます。
高い湿度で汗として水分を排出しにくくなることや、低気圧による自律神経の変化などが、むくみに関係する可能性が紹介されています。
食生活でまず意識したいのは、濃い味の食事ばかりに偏らないことです。
外食や加工食品を利用してはいけないわけではありません。疲れて料理できない日は上手に頼りながら、塩分の多い食事が続きすぎないように意識してみましょう。
もうひとつ取り入れたいのが、カリウムを含む食品です。
バナナ、ほうれん草、さといもなどが挙げられます。夏野菜なら、きゅうり、冬瓜、ズッキーニなどにもカリウムが含まれています。
カリウムは水に溶けやすいため、野菜をスープなどにして汁ごと食べるという工夫もできます。
また、レモンなどの酸味を料理に利用するのもひとつの方法です。味付けを濃くするだけでなく、酸味を使って風味を補うという考え方ですね。
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには利尿作用がありますが、だからといって「むくんだらカフェインをたくさん飲む」という考え方はおすすめできません。
飲み物ひとつで調整しようとするより、食事全体の味付けや野菜・果物の取り入れ方を見るほうが現実的です。
なお、むくみが強い場合や繰り返す場合には、天候や食事以外の原因も考えられます。「雨の日だから」と決めつけず、気になる状態が続くときは医療機関への相談も検討してください。
雨の日は「症状別」に食事を変えると選びやすい
ここまで見てくると、「雨の日におすすめの食べ物」をひとまとめに考えるより、自分が今いちばん困っている症状から食事を選ぶほうが分かりやすいことに気づきます。
たとえば、体はだるいけれど普通に食べられる日なら、主食に豚肉や豆腐などを組み合わせる。食欲がなければ、うどんやおかゆを中心にして卵や豆腐を少し加える、といった具合です。
むくみや重だるさが気になるなら、濃い味が続いていないかを確認しながら、バナナや野菜、いも類なども選択肢に入れます。
私は、この「天気ではなく、今の症状から逆算する」考え方が使いやすいと思っています。
同じ雨の日でも、体調は毎回同じではありません。前回は眠気が強かったのに、今回は食欲がないということもあります。
だからこそ「雨の日は必ず○○を食べる」と固定するより、その日の自分に聞いてみるのです。
「今日は何がつらい?」
そこが決まると、食べ物もずっと選びやすくなります。
雨の日のだるさは食事+生活リズムで整える
食事を工夫しても、睡眠不足や生活リズムの乱れが重なっていれば、すっきりしにくいことがあります。
雨の日のだるさは、食べ物だけでなく、朝の過ごし方や休養もセットで考えるのがポイントです。
低気圧が続くと副交感神経が優位になりやすいという考え方から、朝にカーテンを開けて光を取り入れることや、軽く体を動かすことも紹介されています。
日中は活動し、夜に向けて休息する。この生活のリズムを意識することも、天候が不安定な時期の体調管理につながります。
疲れて料理する気力がない日は、毎食きちんと手作りする必要もありません。
コンビニを利用するなら、おにぎりだけで終わらせず、ヨーグルトや野菜ジュースなどを組み合わせる方法が紹介されています。
自宅なら、うどんに卵や豆腐を足す。バナナを一本加える。豆腐を一品としてそのまま利用する。
このくらいなら、だるい日にも比較的取り入れやすいのではないでしょうか。
「完璧な食事を作る」ではなく、「足りないものを一つ足す」。
セルフケアカフェのマスターとして私がおすすめしたいのも、このくらいの温度感です。体を楽にするための食事なのに、その準備でぐったりしてしまったら本末転倒ですからね。
雨の日の食事で私が大切だと考える3つのこと
今回の内容を整理してみると、雨の日のだるさ対策で大切なのは特別な健康食品ではありません。
私なら、次の3つを基準にします。
- 今の症状を見る:だるさ、食欲不振、むくみなど、何がいちばん気になるかを考える
- 主食だけで終わらせない:食べられる範囲で、豆腐、卵、肉、野菜、果物などを一つ足す
- 食事を頑張りすぎない:料理そのものが負担なら、市販品や外食も上手に利用する
特に大切だと思うのが3つ目です。
健康情報を調べていると、「○○を食べましょう」「栄養バランスを整えましょう」といった正しい情報がたくさん出てきます。
けれど、本当に疲れている人にとっては、その「正しさ」が新しい宿題になってしまうことがあります。
雨の日に体が重く、買い物にも料理にも気力が湧かない。そんな日に何品もの料理を作るのは現実的ではありません。
だから私は、100点の食事を目指すより、いつもの食事を10点だけ整えるくらいでよいと考えています。
おにぎりしか食べられそうにないなら、豆腐やヨーグルトなどを一つ足してみる。バナナなら食べられそうなら、それでもいい。
次の食事でまた少し整えればよいのです。
ただし、強いだるさが続く、頭痛やめまいなどほかの症状が強い、十分に食事や休養を取っても改善しないといった場合には、気象病だけとは限りません。
「雨の日だから仕方ない」と我慢せず、必要に応じて医療機関へ相談してください。
まとめ|雨の日のだるさには「一品足す」から始めよう
雨の日のだるさが気になるときは、豚肉や豆腐などのたんぱく質源、バナナやほうれん草などの野菜・果物を、その日の体調に合わせて取り入れてみましょう。
食欲がない日は、おかゆやうどんなど食べやすいものからで構いません。むくみが気になるなら、濃い味に偏っていないかを確認しながら、カリウムを含む食品を取り入れる方法があります。
そして忘れたくないのが、雨の日のだるさは食べ物だけで考えなくてよいということ。朝の光、軽い運動、睡眠、休養なども一緒に考えていきましょう。
健康のために頑張るのではなく、今日を少し楽に過ごすために食事を整える。
まずは次の雨の日、「いつもの食事に一品だけ足す」ことから試してみませんか。
よくある質問
雨の日にだるいとき、まず何を食べればいいですか?
食欲があるなら、主食に豚肉や豆腐などのたんぱく質源と野菜を組み合わせてみましょう。食欲がない場合は、うどんやおかゆなど食べやすいものから始め、卵や豆腐などを少量加える方法があります。
雨の日に食欲がないときは、無理に食べたほうがいいですか?
一度にたくさん食べることにこだわらず、食べやすいものを少量ずつ取る方法があります。体調に合わせて量や回数を調整し、食欲不振が長く続く場合には医療機関への相談を検討してください。
雨の日のむくみが気になるときは何を食べればいいですか?
バナナ、ほうれん草、さといもなど、カリウムを含む食品が選択肢になります。特定の食品だけに頼らず、濃い味の食事に偏っていないかなど、食生活全体を見ることも大切です。
参考
- いいことアルカも食と健康「梅雨に負けない食事のポイント」
- 「疲れがとれないときに食べたい食べ物」
- 改訂新版 栄養の教科書
- アスリートのための分子栄養学
- 栄養の基本がわかる図解辞典
- 農林水産省「果物と健康」
