肩こりと締め付けるような頭痛が気になるときは、危険な症状がなければ、姿勢を変える・首肩を軽く動かす・心地よく温める・作業環境を見直すことから始めます。
ただし、「肩こりがあるから頭痛も肩こりのせい」とは限りません。緊張型頭痛や片頭痛などの特徴を知り、突然の激しい頭痛などがあればセルフケアより受診を優先することが大切です。
この記事では、日本頭痛学会や厚生労働省などの公開情報をもとに、医療者ではない健康情報のリサーチャーという立場から、肩こりと頭痛が重なったときに何から始めればよいのかを分かりやすく整理します。
肩こりと頭痛が同時に起こるのはなぜ?
肩こりとともに、頭を締め付けられるような痛みがある場合は、緊張型頭痛の特徴に当てはまることがあります。
緊張型頭痛は、圧迫されるような、あるいは締め付けられるような非拍動性の頭痛で、多くは両側に起こり、痛みは軽度から中等度とされています。
日常的な歩行や階段の上り下りなどで悪化しにくいことも特徴の一つです。
代表的な特徴を整理すると、次のようになります。
- 頭の両側に痛みを感じることが多い
- 圧迫感や締め付けられるような痛みがある
- ズキンズキンと脈打つ痛みではないことが多い
- 痛みは軽度から中等度が中心
- 普段の動作では悪化しにくい
「きつめの帽子を長時間かぶっているような重さ」と考えると、イメージしやすいかもしれません。
また、緊張型頭痛には「反復性」と「慢性」があり、慢性緊張型頭痛は3カ月を超えて、平均して1カ月に15日以上頭痛がみられるものとされています。

ここで一つ覚えておきたいことがあります。
肩こりがあることと、肩こりが頭痛の原因であることは同じではありません。
片頭痛でも肩や首のこわばりを感じることがありますし、頭痛にはさまざまな原因があります。
この記事では分かりやすさのために「肩こり頭痛」という表現も使いますが、これは医学的な診断名ではありません。
「肩がこる→頭が痛い」という順番だったとしても、それだけで頭痛の種類や原因を判断するのは難しいということです。
そのため私は、肩こりと頭痛を「硬くなった肩だけを何とかする問題」ではなく、同じ姿勢や緊張が長く続いていないかを見直すきっかけとして考えると、セルフケアを選びやすいと思っています。
特にデスクワークやスマートフォンを長時間使う生活では、「肩がこったら揉む」だけでなく、「肩がこりやすい時間の過ごし方になっていないか」という一歩手前を見ることが大切です。
肩こりと頭痛の対処法5選|まず何をすればいい?
突然の激しい頭痛などの危険な症状がなく、緊張型頭痛の特徴に近い場合は、強く揉むことより、長く続いている負担をいったん外すことから始めてみましょう。
肩こりと頭痛が気になると、「すぐに効きそうなツボはないかな」「強く揉んだほうがいいのかな」と考えたくなります。
でも最初から特別なことをする必要はありません。まず試しやすいのは次の5つです。
- 同じ姿勢をいったんやめる
- 首を痛くない範囲で動かす
- 肩・肩甲骨をゆっくり動かす
- 首肩を心地よく温める
- 椅子とパソコン画面の位置を見直す
全部を一度に行う必要はありません。
「今日はまず席を立つ」「肩を2〜3回動かしてみる」というくらいでも、改善の第一歩になります。
1.同じ姿勢をいったんやめる
向いているのは、デスクワークやスマートフォン操作など、長時間同じ姿勢が続いたあとに首肩が重くなったときです。
まず試したいのは、難しいストレッチではありません。一度立ち上がって姿勢を変えてみましょう。
姿勢がきれいでも、長時間そのまま固定されれば、同じ場所へ負担がかかり続けます。
水を取りに行く、トイレへ行く、窓際まで歩く。それくらいでも構いません。
パソコン作業に集中していると、気がつけば1〜2時間ほとんど姿勢を変えていなかった、ということもあります。
そんなときは「良い姿勢に直す」だけではなく、いったんその姿勢そのものから離れることを意識してみてください。
「正しい姿勢をずっと保たなければ」と頑張るより、同じ姿勢を続ける時間を短くするほうが、日常には取り入れやすいでしょう。
2.首を痛くない範囲でゆっくり動かす
首が固まったように感じるときに、無理のない範囲で左右を向いたり、軽く動かしたりします。
勢いをつけて大きく回したり、痛みを我慢して伸ばしたりする必要はありません。
呼吸を止めず、「少し動かしてみよう」くらいで十分です。
長時間画面を見ていたあとなら、いきなり大きく動かすよりも、まず顔を正面へ戻し、肩の力を抜いてからゆっくり左右を見るくらいから始めると取り入れやすくなります。
「たくさん動かしたほうが効きそう」と考える必要もありません。
ここで大切なのは運動量ではなく、固定されていた首を無理なく動かすことです。
ただし、首を動かしたときに強い痛み、しびれ、めまい、力の入りにくさなどが現れた場合は中止してください。
3.肩や肩甲骨をゆっくり動かす
肩をすくめたままパソコンを使っていた、肩甲骨まわりが固まった感じがする、というときに試しやすい方法です。
両肩を耳へ近づけるようにゆっくり上げ、数秒たったら力を抜いて下ろしてみます。
余裕があれば、肩を痛くない範囲で前後へゆっくり動かしてみましょう。

ここでの目的は、硬い場所を力ずくでほぐすことではありません。
固まっていた姿勢をいったん解除することです。
パソコンに集中していると、自分では気づかないまま肩を少し持ち上げた状態が続くことがあります。
一度肩を意識的に上げてからストンと力を抜くと、「こんなに力が入っていたのか」と気づくこともあるでしょう。
疲れている日に「10分ストレッチしなければ」と新しい宿題を増やす必要もありません。
肩を2〜3回動かしたら終わり。それくらいから始めて大丈夫です。
セルフケアは、完璧に行うことよりも、疲れている日でも続けられるくらい小さくすることがポイントだと私は考えています。
4.首肩を心地よい範囲で温める
冷えやこわばりが気になり、温めると心地よく感じる場合は、入浴や蒸しタオルを試す選択肢があります。
これは「頭痛を治す方法」というより、首肩が張っているときにリラックスするための生活上の工夫として考えてください。
熱すぎるものを長時間当てる必要はありません。
入浴したときに肩まわりが心地よく感じる、蒸しタオルを当てるとほっとする、といった範囲で十分です。
そして、頭痛なら何でも温めればよいわけではありません。
片頭痛ではズキズキする痛み、吐き気、光・音・臭いへの過敏、日常動作による悪化などがみられることがあります。
一方で、片頭痛でも両側が痛むことや、拍動性ではないケースがあります。
つまり「ズキズキしていないから片頭痛ではない」とも、「肩がこっているから緊張型頭痛だ」とも簡単には決められません。
「この頭痛は緊張型だから温めれば大丈夫」と自分だけで決めつけず、いつもと違う頭痛なら無理にセルフケアを続けないことが大切です。
5.椅子とパソコン画面の位置を見直す
夕方になると首肩が重くなり、仕事の日に頭痛を繰り返す人ほど、一度確認したいのが作業環境です。
毎日何時間も頭が前へ出た状態で仕事をして、夜に数分だけ肩をほぐす。
これでは、ケアしている時間より負担を作っている時間のほうが長くなってしまいます。
確認したいのは、次のようなところです。
- パソコン画面が低すぎないか
- キーボードやマウスが遠すぎないか
- 椅子の高さが合っているか
- 画面を見るために頭を前へ突き出していないか
- 作業中に肩をすくめていないか

特にノートパソコンでは、画面を見るために顔が下向きになりやすくなります。
一方、キーボードやマウスが遠すぎれば、腕を前へ伸ばした姿勢が長く続きます。
大がかりにデスクを買い替えなくても、「画面を見るとき頭が前へ出ていないかな」「マウスを使うために肩へ力が入っていないかな」と確認するだけなら今日からできます。
私はこの5つの中でも、作業環境の見直しはかなり大切だと考えています。
セルフケアを足すだけでなく、疲れを作っている時間を少し減らす。
毎日の肩こりと頭痛を考えるとき、この視点は忘れたくありません。
緊張型頭痛と片頭痛はどう違う?
締め付けるような痛みは緊張型頭痛、ズキズキして動くと悪化する痛みは片頭痛でよくみられますが、実際の症状は必ずしも典型例どおりではありません。
大まかな違いを整理すると次のようになります。
特徴 緊張型頭痛でみられやすい 片頭痛でみられやすい
痛み方 圧迫・締め付ける感じ ズキズキすることがある
痛む場所 両側に起こりやすい 片側または両側
強さ 軽度〜中等度が中心 中等度〜重度になることがある
日常動作 悪化しにくい 動くと悪化することがある
吐き気 基本的には伴いにくい 伴うことがある
光・音への過敏 あっても限定的 伴うことがある
ここで注意したいのが、光や音への反応です。
緊張型頭痛でも光または音を不快に感じることはありますが、片頭痛では感覚過敏が目立つケースがあります。
また、表はあくまでも特徴を理解するための目安です。
「自分は5項目のうち4項目が当てはまったから、この頭痛だ」と診断するためのチェックリストではありません。
つまり、チェック項目を一つだけ見て頭痛の種類を決めることはできません。
「肩こりがあるから緊張型頭痛」「両側だから片頭痛ではない」と自己判断しないことが大切です。
以前と痛み方が違う、頭痛の日が増えている、生活に支障が出ているという場合は、脳神経内科や頭痛外来などへ相談する選択肢があります。
頭痛の種類を知る目的は、「自分で病名を決めること」ではありません。
いつもの頭痛と違う変化に気づき、セルフケアだけで様子を見るべきではない場面を見逃しにくくすることに意味があると考えると分かりやすいでしょう。
肩こりと頭痛で病院へ行く目安は?
突然の激しい頭痛や、意識・手足・顔・言葉などに異常がある場合は、セルフケアを続けず医療機関への受診や救急要請を優先します。
肩こりを普段から感じている人ほど、頭痛が起きたときに「また肩こりかな」と考えてしまうことがあります。
しかし、いつもの肩こりと一緒に頭が痛いからといって、すべてを同じ原因として扱わないことが大切です。
特に注意したいのは次のような症状です。
- 突然、経験したことのない激しい頭痛が起きた
- 短時間で急激に痛みが強くなった
- 顔の片側が動きにくい、しびれる
- 片方の腕や足に突然力が入りにくくなった
- ろれつが回らない、言葉が出にくい
- 意識がもうろうとする、反応がおかしい
- 急にふらつき、立っていられない
- 発熱を伴う強い頭痛がある

こうした症状がある場合は、「肩を揉んで少し様子を見よう」という場面ではありません。
突然の激しい頭痛、急なふらつき、顔や手足の異常、ろれつが回りにくいといった症状は、速やかな対応が必要になることがあります。
また、これまで経験したことのないひどい頭痛や、短時間でピークに達する頭痛、発熱や手足の麻痺・しびれを伴う場合にも注意が必要です。
もう一つ見落としたくないのが、頭をぶつけた後の頭痛です。
軽い頭部外傷やスポーツで頭を打ったあとでも頭痛が続く場合、頭の中に出血や損傷が隠れている可能性があるため、画像検査が必要になることがあります。
「軽くぶつけただけだから」「肩もこっているから」と肩こり扱いにしないようにしましょう。
そして、救急対応が必要な症状だけが受診の目安ではありません。
緊急性が高くなくても、頭痛が数週間のうちにだんだん悪化している、これまでと違う頭痛が続く、日常生活への支障が増えているといった変化も、医療機関へ相談するきっかけになります。
「仕事はできているから大丈夫」と我慢を続けるのではなく、頭痛によって集中できない日が増えた、横になることが増えた、鎮痛薬を使う日が増えたといった変化にも目を向けてください。
セルフケアだけで何とかし続けないことも、自分の体を守るための大切な判断です。
鎮痛薬を使う日が増えたらどうする?
鎮痛薬を連日のように使う、以前より使用日数が増えた、薬が効きにくくなったと感じる場合は、自己判断で量や回数を増やさず医師や薬剤師へ相談しましょう。
緊張型頭痛の治療には鎮痛薬が使われることがありますが、頻繁な使用は「薬剤の使用過多による頭痛」につながる可能性があります。
ここは少し分かりにくいところです。
薬剤の使用過多による頭痛には、頭痛の日数、薬の種類、薬を使用した日数、使用が続いた期間など複数の条件があります。
そのため、単純に「週○回なら病気になる」という話ではありません。
細かな診断基準を自分で覚えるより、「前より頭痛薬を飲む日が増えてきた」という変化を一つのサインとして考えるほうが実用的です。
たとえば「以前は月に数回だったのに、最近は薬を持っていないと不安」「飲んでもまた頭痛が気になる」という変化があれば、使用回数だけを見るのではなく、頭痛そのものを一度相談するきっかけにできます。
薬を飲む→効きにくく感じる→さらに薬を使う、という流れになってきたときは、一度専門家に相談してください。
薬そのものを悪者にする必要はありません。
大切なのは、頭痛を繰り返している状態を、鎮痛薬だけで長期間やり過ごし続けないことです。
考察|肩こりと頭痛は「ほぐす」より「固め続けない」
ここからは、健康情報を調べている筆者としての考えです。
肩こりと頭痛について調べると、「どこを揉めばいいのか」「どんなストレッチがいいのか」に目が向きやすくなります。
けれど私は、つらくなった後の5分間より、その前の何時間をどう過ごしていたかにも目を向けたいと思っています。
たとえば、頭を前へ出したまま3時間パソコンを見続け、夜になって肩を5分揉む。
これは、蛇口から水を出したまま、床にこぼれた水だけを一生懸命拭いているようなものです。
もちろん拭くことも必要です。
でも、その前に蛇口を少し閉められないか考えてみる。
画面を少し見やすくする。作業の区切りで一度立つ。肩をすくめていることに気づいたら、ふっと力を抜く。
そうした小さな工夫なら、新しく「毎日30分運動する」という宿題を増やさずに済みます。
私はこれを、肩をほぐすより、肩を固め続けないと考えています。
肩こり対策というと、「何をすれば楽になるか」という足し算になりがちです。
ストレッチを足す。マッサージを足す。入浴を足す。運動を足す。
もちろん、それらが自分に合っていれば生活に取り入れるのもよいでしょう。
ただ、すでに疲れている人へセルフケアを次々と追加すると、今度は「健康のためにやらなければならないこと」が増えてしまいます。
だからこそ、何かを足す前に、負担を一つ減らせないか考えるという視点も持っておきたいところです。
1時間集中したら立つ。スマートフォンを見る位置を少し変える。肩に力が入っていたら抜く。
特別な健康法ではありませんが、こうした小さな修正なら生活の中へ入り込みやすいのではないでしょうか。
そして、頭痛を繰り返している人には、もう一つ試してほしいことがあります。
それが「頭痛メモ」です。
頭痛メモには何を書けばいい?
きれいな記録表を作る必要はありません。
スマートフォンのメモでも手帳でもよいので、次の3つだけ残してみてください。
- いつ・どんな頭痛だったか
朝か夕方か、締め付ける感じかズキズキしたか、どれくらい続いたかを簡単に残します。
「夕方16時ごろ、頭の両側が重かった」といった短い記録でも構いません。
- その前に何をしていたか
パソコン作業、睡眠不足、長時間のスマートフォン操作、忙しかった日などを簡単に記録します。
肩こりも一緒に気になったなら、「首肩も重かった」と書き添えておくと後から振り返りやすくなります。
- 薬を使ったか・生活にどの程度影響したか
薬を飲んだ日や、仕事を休んだ、横になったなども残します。
頭痛の診療では、症状の経過を把握するための情報が重要になります。
ここでの目的は、自分で原因や病名を決めることではありません。
「夕方に増える」「パソコン作業の長い日に多い」「薬を飲む日が増えている」といった変化を見つけ、必要なら医療機関で共有しやすくするためのメモです。
さらに私が頭痛メモで役立つと思うのは、「肩こり=頭痛の原因」と決めつけにくくなることです。
何日か記録してみると、肩が重い日でも頭痛がない日、逆に肩こりをあまり意識していないのに頭痛が起きる日が見つかるかもしれません。
そうなれば、「肩だけを何とかすればよい」という考えから少し離れて、自分の頭痛をもう少し広い視点で振り返れます。
肩こりも頭痛も、毎回きれいに原因が一つ見つかるとは限りません。
だからこそ、「全部直そう」ではなく、今日減らせそうな負担を一つ探すくらいから始めるのがちょうどよいのではないでしょうか。
よくある質問
肩こりと頭痛がするとき、最初に何をすればいい?
危険な症状がなく、長時間のデスクワークなどで首肩がこわばっている場合は、まず一度立って姿勢を変え、首や肩を痛くない範囲で軽く動かしてみましょう。
強く揉むことより、同じ姿勢をいったん解除することから始めます。
すべての対策をまとめて行う必要はありません。仕事中なら「席を立つ」「肩の力を抜く」の一つだけでも始められます。
肩こり頭痛は温めてもいい?
首肩がこわばり、温めると心地よい場合は、入浴や蒸しタオルを生活上の工夫として試す方法があります。
ただし頭痛にはさまざまな種類があります。ズキズキする痛み、吐き気、光や音がつらいなど普段と違う症状がある場合は、「肩こりだから」と決めつけないでください。
温めることを「どんな頭痛にも使える解消法」と考えず、首肩をリラックスさせる選択肢の一つとして捉えるのがよいでしょう。
頭痛が何日続いたら病院へ行くべき?
日数だけで一律には判断できません。
突然の激痛や麻痺、意識の異常などがあれば日数に関係なく速やかな対応が必要です。
緊急症状がなくても、頭痛が悪化している、以前と違う、頻度が増えている、日常生活への支障が大きくなっている場合は医療機関へ相談しましょう。
肩こりがひどければ頭痛の原因も肩こりですか?
必ずしもそうとは限りません。
肩こりと頭痛が同時に起こることはありますが、片頭痛でも首や肩のこわばりを感じる場合があります。
「肩がこっている」という一つの症状だけから頭痛の原因を決めず、痛み方や吐き気、光・音への過敏、普段との違いなども含めて考えることが大切です。
肩こりと頭痛があるときは強く揉んだほうがいい?
この記事で紹介しているセルフケアでは、強く揉むことを最初の対処にはしていません。
まずは同じ姿勢をやめる、首肩を痛くない範囲で動かす、肩の力を抜くなど、負担をいったん外すところから始めます。
「強い刺激ほどよい」と考えず、体調を見ながら無理のない方法を選びましょう。
頭痛を繰り返すときは何を記録すればいい?
まずは「いつ・どんな頭痛だったか」「その前に何をしていたか」「薬を使ったか・生活にどの程度影響したか」の3点で十分です。
毎日細かく記録することが負担になるなら、頭痛があった日だけ簡単に残すところから始めてもよいでしょう。
自分で診断するためではなく、変化を把握し、必要になったとき医療機関へ説明しやすくするための記録と考えてください。
まとめ|肩こりと頭痛は5つの対処から始めよう
肩こりと締め付けるような頭痛があり、危険な症状がない場合は、①姿勢を変える、②首を軽く動かす、③肩・肩甲骨を動かす、④心地よく温める、⑤作業環境を見直すという5つから始めてみましょう。
ポイントは、つらくなった肩だけを何とかするのではなく、首肩を固め続けている時間や環境にも目を向けることです。
一方、肩こりがあるからといって、頭痛まで肩こりが原因とは限りません。
緊張型頭痛では締め付けるような痛みがみられやすく、片頭痛ではズキズキする痛みや吐き気、光・音への過敏などがみられることがありますが、症状は典型例どおりとは限りません。
そのため「肩こりがあるから緊張型頭痛」と自分だけで決めつけないことも大切です。
突然の激しい頭痛、麻痺やしびれ、ろれつの異常、意識の異常、発熱を伴う強い頭痛、頭部外傷後に続く頭痛などがある場合は、セルフケアより医療機関への相談を優先してください。
そして頭痛を繰り返すなら、「いつ・どんな痛みか」「その前に何をしていたか」「薬を使ったか」という3つだけでも記録しておくと、自分の変化に気づきやすくなります。
全部を一度に変える必要はありません。
肩こり対策を新しく何個も増やすのではなく、まず今日は、仕事の途中で一度だけ席を立ち、肩の力を抜いてみる。
「何を足せばいい?」だけでなく、「今日、何の負担なら一つ減らせる?」と考えてみる。
そんな小さな一歩から始めてみませんか。
参考
- 日本頭痛学会「緊張型頭痛」
- 日本頭痛学会「片頭痛の治療」
- 日本頭痛学会「頭痛とは/頭痛がおこったら/頭痛の分類」
- 日本頭痛学会「2次性頭痛(危険な頭痛、他の病気に伴う頭痛)」
- 日本頭痛学会「薬剤の使用過多による頭痛」
- 『頭痛の診療ガイドライン2021』
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」

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