眼精疲労の改善に役立つ食べ物は?疲れ目を考えた栄養と食事の選び方

豚肉や魚、卵、豆腐、緑黄色野菜、果物、ナッツが並んだ落ち着いたカフェの食卓

眼精疲労が気になるときは、特定の食品に頼るより、肉・魚・卵・豆類・野菜・果物を偏りなく食べることが基本です。

「ブルーベリーを食べればいい?」「ビタミンを摈れば楽になる?」と迷いやすいのですが、眼精疲労には長時間の画面作業やドライアイ、近視・遠視・乱視、老視なども関係します。

食事を整えることは大切ですが、目を疲れさせている原因を減らすことも同じくらい大切です。

この記事では、眼精疲労が気になるときに取り入れやすい食べ物と栄養素、朝・昼・夜やコンビニでの具体的な組み合わせ、そして「食べ物だけで様子を見ないほうがよい場合」まで、順番に分かりやすく整理します。

目次

眼精疲労の改善に役立つ食べ物は?まず何を食べればいい?

豚肉や魚や卵や豆類と緑黄色野菜や果物をバランスよく並べた食卓
※画像はAIによるイメージ

結論からいうと、眼精疲労を改善する特効食品はありません。

目や神経を含めて体が正常に働くためには、さまざまな栄養素が必要です。そのため、「目によいといわれる食品」だけを集中的に食べるより、普段の食事で不足を作らないことが基本になります。

まず候補にしやすいのは、次の7つです。

  • 豚肉:ビタミンB1などを摂りやすい
  • 魚:種類によってビタミンB群やDHA・EPAなどを含む
  • 卵:ビタミンAやビタミンB群などを含む
  • 豆類・大豆製品:たんぱく質やビタミンB群などを補いやすい
  • 緑黄色野菜:βカロテンなどを含む
  • 果物:種類によってビタミンCや植物由来の成分を含む
  • ナッツ類:種類によってビタミンEなどを含む

ここで覚えておきたいのは、「目によい食材を全部そろえなければ」と考えなくてよいことです。

お昼がおにぎりだけなら卵を足す。朝がパンだけなら果物を加える。夜に肉が続いたら魚に替えてみる。

まずは今の食事に一品足す。

それくらいが、毎日続けるにはちょうどよいと思います。

たとえば今日の食事を振り返ったとき、「何を食べればいいの?」と悩んだら、目によい食品を探す前に、肉・魚・卵・豆類などのたんぱく質源と、野菜や果物があるかを確認してみてください。

この考え方なら、特別な食品を買わなくても今日から始められます。

さらに分かりやすくするなら、「目によい食べ物を選ぶ」というより、食事の空白を埋めると考えてみてください。

主食しかないならたんぱく質源を足す。野菜がほとんどないなら一皿足す。肉ばかりなら魚の日を作る。この方法なら、特定の成分に振り回されにくくなります。

眼精疲労と栄養素はどう関係する?

眼精疲労と食べ物を考えるときは、「健康を保つために必要な栄養」と「眼精疲労そのものへの治療」を分けることが重要です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、健康の保持・増進や生活習慣病予防などを目的として、エネルギーや各種栄養素の摂取基準を示したものです。眼精疲労を治療するための食事量を定めたものではありません。

主な栄養素・成分を整理すると、次のようになります。

栄養素・成分 主な食品 体の中での役割・特徴 眼精疲労との考え方
ビタミンB1 豚肉、豆類など エネルギー代謝に関わる 不足しないよう食事から摂る
ビタミンB2 卵、乳製品、魚介類など エネルギー代謝に関わる バランスのよい食事の一部として摂る
ビタミンB12 魚介類、肉類など 神経や血液の正常な働きに関わる 不足を防ぐことが基本
ビタミンA・βカロテン 卵、にんじん、小松菜、かぼちゃなど 視覚の正常な機能に関わる 目の正常な働きに必要
ビタミンE ナッツ類、かぼちゃなど 抗酸化作用を持つ 全身の健康維持に必要
ルテイン・ゼアキサンチン ほうれん草など 黄斑にも存在する色素成分 目の健康との関係が研究されている
アントシアニン ブルーベリー、カシス、ナスなど 植物に含まれるポリフェノール 研究対象だが特効成分とは考えない
DHA・EPA サバ、イワシなど 魚に多い脂肪酸 健康との関係が研究されている

この表で特に見てほしいのは、右端です。

「目に関係する栄養素」と聞くと、「多く摂れば疲れ目にもよいのでは」と考えたくなります。

しかし、体に必要な栄養素を不足させないことと、すでに起きている眼精疲労を改善することは同じではありません。

たとえば、食生活が大きく偏っている人が食事を整えることには意味があります。

一方で、毎日何時間も画面を見続けている人が、ブルーベリーやナッツを追加したからといって、画面を見る時間そのものが減るわけではありません。

この線引きをしておくと、「ブルーベリーを大量に食べよう」「サプリをいくつも追加しよう」といった極端な選び方を避けやすくなります。

豚肉はビタミンB1を取り入れやすい

ビタミンB1は、食事から摂った栄養を体で利用するうえで必要になるビタミンの一つです。

同じ豚肉でも、部位によって含有量が違います。

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年では、生100g当たりのビタミンB1は、大型種の豚ヒレ赤肉で1.32mg、豚もも脂身つきで0.90mg、豚ばら脂身つきで0.51mgとされています。

つまり、「豚肉ならどれも同じ」というわけではありません。

ただし、これは100g当たり・生の状態で比較した数値です。実際の摂取量は食べる量や調理方法によって変わるため、「1.32mg摂らなければならない」という意味ではありません。

数字から分かるのは、豚肉は部位によって栄養量がかなり違うということです。

目が疲れた日に豚ヒレ肉を食べれば眼精疲労が改善する、という話でもありません。

昼がおにぎりだけ、麺だけという日が多いなら、肉・魚・卵・豆類などのおかずを組み合わせる。その選択肢の一つとして豚肉を考えるのが自然です。

ビタミンA・βカロテンは目の正常な働きに関わる

にんじんや小松菜やかぼちゃと卵を自然に並べた緑黄色野菜中心の静物
※画像はAIによるイメージ

ビタミンAは、視覚を含め体の正常な機能を保つために必要な栄養素です。

にんじん、小松菜、かぼちゃなどに含まれるβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAとして利用されます。

ですから、「普段ほとんど野菜を食べていない」という人なら、色の濃い野菜を一皿増やすのは分かりやすい改善方法です。

たとえば、かぼちゃの煮物、小松菜のおひたし、にんじん入りのスープなど、普段の献立に取り入れやすいもので構いません。

ただし、栄養素は多く摂れば多く摂るほどよいわけではありません。

特定の食品だけを大量に食べるより、いろいろな食品を組み合わせることを基本にしてください。

「にんじんを毎日大量に食べる」といった方法ではなく、昨日はかぼちゃ、今日は小松菜というように、普段の食事の中で自然に種類を変えていくほうが取り入れやすいでしょう。

ビタミンB2・B12も「不足させない」ことが基本

ビタミンB群というと、ひとまとめに考えてしまいがちですが、それぞれ体内で異なる役割を持っています。

ビタミンB2は卵や乳製品、魚介類など、ビタミンB12は魚介類や肉類などから摂取できます。

ここでも「眼精疲労にはB群を大量に」という考え方ではなく、食事が極端に偏らないようにするという視点が大切です。

魚をほとんど食べない、朝昼ともパンだけになりやすい、おかずを抜くことが多いという人は、まず普段の食事を見直すところから始めてみましょう。

ルテインやアントシアニンはどう考える?

「目によい成分」として知られているのが、ルテインやアントシアニンです。

ルテインやゼアキサンチンは目の黄斑にも存在する色素成分で、緑黄色野菜などにも含まれます。

ブルーベリーやカシスなどに含まれるアントシアニンも、目との関係が研究されてきた植物由来の成分です。

ただし、ここで一つ注意があります。

成分を使った研究と、その食品を普段の食事として食べることは同じ条件ではありません。

研究では特定成分を決められた量で使用することがありますが、普段の食品では含有量も食べる量も異なります。

「ルテインが研究されているから、ほうれん草を食べれば眼精疲労が改善する」

「アントシアニンが入っているから、ブルーベリーを食べれば疲れ目が治る」

このように置き換えることはできません。

食品から取り入れるなら、「緑黄色野菜や果物を食べる理由の一つ」くらいに考えておくのがよいでしょう。

DHA・EPAを摂るなら魚を食事の選択肢に

DHA・EPAは、サバやイワシなどの魚に多く含まれる脂肪酸です。

こちらも「眼精疲労を改善する成分」と一つに決めつけるのではなく、肉料理に偏りがちな食事に魚を取り入れるきっかけとして考えると分かりやすくなります。

昨日も今日も肉料理だったなら、次は焼き魚にする。

そんな無理のない入れ替えで十分です。

ここまでの栄養素を全部覚える必要はありません。豚肉だけ、ブルーベリーだけ、ほうれん草だけではなく、食材の種類を少しずつ増やすと考えるとシンプルです。

眼精疲労が気になる日の食事はどう組み合わせる?

栄養素の名前を全部覚えなくても大丈夫です。

私なら、まず「主食+たんぱく質源+野菜や果物」という形で考えます。

「ビタミンB1は何mgで、ルテインはどの食品で……」と毎食計算し始めると、食事そのものが疲れる作業になってしまいます。

それよりも、今の食事に何が抜けているかを見るほうが続けやすいでしょう。

迷ったときは、次のように考えると簡単です。

  • ごはん・パン・麺だけなら、卵・肉・魚・豆類などを足す
  • 野菜が少なければ、緑黄色野菜を使った一品を足す
  • 果物をほとんど食べないなら、無理のない範囲で取り入れる
  • 肉料理が続いているなら、魚料理の日を作る
  • 完璧な献立ではなく「昨日より一品整える」を目標にする

このくらいなら、疲れている日でも実践しやすいのではないでしょうか。

朝食は「パンだけ」を一品変える

食パンとコーヒーだけで朝食を済ませているなら、

  • 食パン+ゆで卵
  • 食パン+ヨーグルト+果物
  • おにぎり+卵+味噌汁

などにしてみましょう。

忙しい朝に、いきなり何品も作る必要はありません。

「パンだけだったところに卵が増えた」。

まずはそれで十分です。

朝食を食べる習慣がほとんどない人も、無理に立派な献立を作る必要はありません。

生活リズムや体調に合わせながら、食べられる範囲で一品ずつ整えていきましょう。

昼食はたんぱく質源を足す

昼は仕事の合間に急いで食べるため、おにぎりやパンだけになりやすいところです。

そんな日は、

  • おにぎり+ゆで卵+野菜のおかず
  • パン+卵やチキンを使ったおかず+果物
  • そば+卵
  • ごはん+焼き魚+野菜
  • おにぎり+豆腐や大豆を使った惣菜

のように組み合わせてみてください。

特に午後もパソコン作業が続く人は、「目によい食品」を探すより、昼食を主食だけで終わらせないことのほうが取り組みやすいでしょう。

昼食を整える目的は「午後の眼精疲労を食事で治すこと」ではありません。

日々の食事から必要な栄養を摂りやすい状態を作ること。そのくらいに考えておくと、無理なく続けられます。

夕食は魚と緑黄色野菜を取り入れる

肉料理が続いているなら、サバ、鮭、イワシなど魚料理を選ぶ日を作る方法があります。

そこへ小松菜、ほうれん草、かぼちゃ、ブロッコリーなどを合わせれば、一つの成分だけを狙わなくてもさまざまな栄養素を摂りやすくなります。

たとえば「焼き魚+ごはん+小松菜のおひたし+味噌汁」なら、特別な健康食品を使わなくても食事全体を組み立てられます。

料理をする余裕がない日は、焼き魚の惣菜や冷凍野菜などを利用しても構いません。

毎日100点を目指すより、偏りが続かないようにする。

食事では、このくらいの感覚がちょうどよいと思います。

コンビニなら何を選ぶ?

おにぎりとゆで卵と魚のおかずと野菜惣菜を選びやすく並べた昼食
※画像はAIによるイメージ

コンビニでも基本は変わりません。

「疲れ目用の商品」を探すのではなく、主食だけになっていないかを見てみてください。

たとえば、おにぎりだけならゆで卵や魚のおかずを足す。

サンドイッチだけならヨーグルトや果物を合わせる。

野菜がほとんどないなら、小さな野菜のおかずを一つ追加する。

具体的には、

  • おにぎり+ゆで卵+野菜のおかず
  • おにぎり+焼き魚のおかず
  • サンドイッチ+ヨーグルト+果物
  • そば+卵+野菜のおかず
  • おにぎり+豆腐や大豆の惣菜

といった組み合わせが考えられます。

この選び方なら、特別な商品を探す必要がありません。

一方、昼食をほとんど食べずにブルーベリー入りの商品や栄養ドリンクだけを追加しても、食事全体を整えたことにはなりにくいでしょう。

コンビニで迷ったら、商品名よりも「主食・たんぱく質源・野菜や果物がそろっているか」を見てください。

つまり、コンビニを使うこと自体が問題なのではありません。何を組み合わせるかがポイントです。

疲れて料理をしたくない日ほど、「健康によさそうな一品」を探し回るより、主食・たんぱく質源・野菜という大きな枠で選んだほうが迷いにくくなります。

間食でナッツや果物を取り入れるのも一つの方法

間食を食べる習慣がある人なら、果物やナッツ類を選択肢にする方法もあります。

ただし、「目のためだから」とナッツを大量に食べたり、ブルーベリーだけを毎日たくさん食べたりする必要はありません。

間食はあくまで食生活の一部です。

普段の食事が主食だけになっているなら、まず朝・昼・夜の食事を整えるほうを優先しましょう。

眼精疲労は食べ物より原因確認を優先したほうがいい?

食生活が大きく偏っていないのに眼精疲労が続くなら、食べ物を追加するより、画面作業・乾燥・眼鏡・見え方などを確認するほうが優先度は高いと考えられます。

ここは、栄養と目に関する資料を比べて、特に大切だと感じるところです。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」が扱っているのは、健康の保持・増進などを目的とした栄養摂取の基準です。

一方、眼科領域では屈折異常と眼精疲労の関係が示されており、近視・遠視・乱視、老視、ドライアイなど、さまざまな目の状態があります。

この二つを並べて考えると、セルフケアの順番が見えてきます。

食事が偏っている人は食事を整える。食事が整っているのに症状が続く人は、目を疲れさせている原因を確認する。

私は、この切り分けこそ「眼精疲労にいい食べ物」を探すときに忘れたくない視点だと思っています。

たとえば、

  • 長時間パソコンやスマートフォンを見続けている
  • 近い距離を長時間見ている
  • 目が乾きやすい
  • 眼鏡やコンタクトレンズが合っていないように感じる
  • 見えにくさがある

という人では、食品を一つ増やすだけでは目への負担そのものは変わりません。

食事は体を支える「材料」。

作業環境の改善や休憩は、目にかかっている「負荷」を減らす対策。

この二つは、役割が違うんですね。

つまり、「眼精疲労に何を食べればいい?」という質問への答えは、食べ物だけでは完結しません。

食事を整えながら、目を疲れさせている状況も一緒に見直す。

この二本立てで考えるほうが、実際の生活では役立ちやすいと私は考えています。

パソコン作業では「1時間以内」が一つの目安

「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、一定の情報機器作業について、一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10~15分の作業休止時間を設け、一連続作業時間内にも1~2回の小休止を設ける考え方が示されています。

これは「1時間ごとに10~15分、目を閉じなければならない」という意味ではありません。

職場での情報機器作業を管理するための指針です。

普段の生活に置き換えるなら、

  • 作業の区切りで画面から視線を外す
  • 同じ近距離を長時間見続けない
  • まばたきを意識する
  • 画面の位置や明るさを見直す
  • 眼鏡やコンタクトレンズが合っているか確認する

といった対策につなげるとよいでしょう。

食事をきちんと食べても、何時間も画面を見続ければ目への負担は続きます。

食べ物と休憩のどちらか一方ではなく、それぞれ役割の違う対策として組み合わせる。

ここまで考えると、「目によい食品をもっと探さなければ」という迷いも少し軽くなるのではないでしょうか。

「食べる対策」と「減らす対策」を分けて考える

ここで、もう一つ覚えておいてほしい考え方があります。

眼精疲労のセルフケアは、何かを追加する「足し算」だけではありません。

食生活が偏っているなら、卵や魚、野菜などを足す。

一方で、画面を見続けている時間が長いなら、連続作業を減らす。

目が乾きやすい環境なら、目への負担になっている条件を見直す。

つまり、栄養は足す対策、目への負担は減らす対策と考えると整理しやすくなります。

「何を食べるか」ばかり探していた人ほど、一度こちらにも目を向けてみてください。

もう少し整理すると、眼精疲労対策は「足す・減らす・確認する」の3段階で考えられます。

食事に不足がありそうなら足す。目を酷使しているなら負担を減らす。それでも症状が続くなら、見え方や目の状態を確認する。

この順番なら、食品やサプリメントを次々と追加するだけの対策になりにくいでしょう。

食べ物で様子を見ず眼科へ相談したほうがいいのは?

眼精疲労と思っていても、目そのものに別の問題が隠れていることがあります。

特に、急に見えにくくなった、突然見え方が変わった、強い目の痛みがあるなど、いつもの疲れ目とは違う症状がある場合は、食べ物で様子を見続けず医療機関へ相談してください。

また、

  • 休んでも目の疲れや見えにくさが続く
  • 片目だけ症状が目立つ
  • 見え方の変化を繰り返す
  • 頭痛などほかの症状も続く
  • 眼鏡やコンタクトレンズを使っていても見えにくい

といった場合も、眼科で原因を確認する選択肢があります。

近視・遠視・乱視、老視、ドライアイをはじめ、網膜や視神経など、目にはさまざまな病気や状態があります。

「疲れているだけだろう」と自己判断し続けないことも、大切なセルフケアです。

食べ物を変えて数日様子を見ることより、見え方そのものに異変を感じている場合は原因を確認することを優先してください。

ここは「食事を整えるか、眼科へ行くか」の二者択一ではありません。

普段の食生活を整えることは続けながら、気になる症状があれば原因を確認する。この二つは同時に行って構いません。

眼精疲労と食べ物を資料から考えて分かったこと

栄養に関する資料と目に関する眼科系の情報を並べて見ると、一つはっきりすることがあります。

「目に関係する成分を足すこと」より先に、「自分に足りていないもの、負担になっているものは何か」を考えるほうが合理的です。

食事がパンや麺ばかりで、肉・魚・卵・豆類・野菜をほとんど食べていないなら、食事を整える意味は大きいでしょう。

反対に、食事は比較的整っているのに毎日長時間モニターを見続け、目が乾き、見えにくさもあるなら、さらに食品やサプリメントを追加するより、目の使い方や見え方を確認するほうが筋が通っています。

この違いを知らないまま「眼精疲労 食べ物」と検索すると、ビタミン、ブルーベリー、ルテイン、サプリメント……と、どんどん追加する方向へ行きがちです。

でも、セルフケアは足し算だけではありません。

不足しているものは足す。負担になっているものは減らす。症状が続くなら原因を確認する。

この3つに分けると、とても分かりやすくなります。

個人的には、この「3つに分ける」という考え方が、眼精疲労対策では特に役立つと思っています。

たとえば「目が疲れたからブルーベリーを買おう」と考える前に、今日一日を振り返ってみる。

朝はパンだけ、昼は麺だけだったなら、まず食事の偏りを整える余地があります。

一方、食事は十分取れていて、朝から夜までほとんど画面から目を離していなかったなら、食べ物を増やすより画面作業を区切るほうが直接的な対策になります。

さらに、休んでも見え方がおかしいなら、セルフケアを増やし続けるのではなく眼科で確認する。

この順番なら、「目によいものを全部試さなければ」という終わりのない探し方になりにくいでしょう。

健康のために完璧な食事を目指す必要もありません。

疲れた日に献立を一から考えるのは、それ自体がちょっと疲れてしまいますからね。

「今日はパンだけだったから卵を足そう」

「肉が続いたから魚にしよう」

「野菜が少ないから小松菜のおひたしを追加しよう」

そんな小さな調整で構いません。

私は、こうした小さな一歩のほうが、特別な食品を一度だけ買うより毎日の生活にはなじみやすいと考えています。

そしてもう一つ大切なのは、「何を食べるか」だけでなく「なぜ今、目が疲れているのか」を一緒に考えることです。

眼精疲労という一つの言葉でも、食生活が偏っている人、長時間画面を見ている人、目が乾きやすい人、見え方に問題を感じている人では、必要な対応が同じとは限りません。

これは食事選びにもつながります。

「眼精疲労には○○」という一つの正解を探すより、今日の食事と今日の目の使い方を見比べる。そのほうが、自分に必要な一歩を見つけやすくなると私は考えています。

眼精疲労が気になるときの食べ物まとめ

眼精疲労が気になるときは、特定の食品だけに頼らず、豚肉・魚・卵・豆類・緑黄色野菜・果物・ナッツ類などを組み合わせ、食事の偏りを減らすことから始めましょう。

ビタミンB群やビタミンAなどは、体の正常な働きを保つために必要な栄養素です。

ルテイン、ゼアキサンチン、アントシアニン、DHA・EPAなども目や健康との関係が研究されていますが、その食品を食べれば眼精疲労が改善すると単純に考えることはできません。

そして大切なのが、食事が眼精疲労の原因への直接対策とは限らないという点です。

画面を長時間見ているなら作業を区切る。

目が乾くなら視環境を見直す。

眼鏡が合っていないようなら確認する。

症状や見え方の変化が続くなら眼科へ相談する。

食事と目への負担を分けて考えることで、自分に必要な対策を選びやすくなります。

まずは今日の一食を見てみてください。

主食だけなら、卵・魚・豆類・緑黄色野菜のどれか一品を足す。

そして今日ずっと画面を見続けていたなら、食べ物を探すだけでなく、画面から目を離す時間も作る。

改善の第一歩は、そのくらい小さくて大丈夫です。

よくある質問

眼精疲労にはブルーベリーを食べればいいですか?

ブルーベリーにはアントシアニンが含まれますが、ブルーベリーだけを食べれば眼精疲労が改善すると考えることはできません。

果物の一つとして楽しみながら、肉・魚・卵・豆類・野菜などを含む食事全体を整えることを基本にしましょう。

「ブルーベリーを食べるか食べないか」よりも、普段の食事がパンや麺だけに偏っていないかを見るほうが先です。

眼精疲労にいい飲み物はありますか?

眼精疲労を改善する特定の飲み物があると単純に考えることはできません。

飲み物だけで対策しようとせず、普段の食事を整えながら、画面作業や目の乾燥、見え方なども一緒に確認しましょう。

疲れたからと食事を抜き、飲み物や栄養ドリンクだけで済ませるより、まず食事そのものを整えることが大切です。

眼精疲労が気になる日のコンビニ昼食は何がおすすめですか?

おにぎりやパンだけで終わらせず、卵、魚、肉、豆製品などのたんぱく質源や、野菜のおかずを一品組み合わせると整えやすくなります。

まずは「おにぎり+ゆで卵」のように、一つ足すところからで構いません。

迷ったときは、「主食だけになっていないか」を確認すると選びやすくなります。

眼精疲労には豚肉がいいのですか?

豚肉はビタミンB1を摂りやすい食品の一つです。

ただし、豚肉を食べれば眼精疲労が改善するという意味ではありません。ビタミンB1量も豚肉の部位によって異なります。

普段の食事が主食だけになりやすい人が、たんぱく質源を加える選択肢の一つとして考えるとよいでしょう。

ルテインやアントシアニンのサプリを飲めば眼精疲労は改善しますか?

特定成分について研究が行われていることと、サプリメントを摂れば誰でも眼精疲労が改善することは同じではありません。

長時間の画面作業、ドライアイ、近視・遠視・乱視、老視などが関係している場合は、それぞれの原因に合った対応が必要です。

まず食事全体を確認し、それでも症状が続いているなら、成分を追加し続けるより原因を確認することを優先しましょう。

眼精疲労は何日くらい食事を変えればよくなりますか?

食事を変えて何日で眼精疲労が改善する、と一律に決めることはできません。

眼精疲労には食生活だけでなく、画面作業、目の乾燥、屈折異常、眼鏡やコンタクトレンズの状態など、さまざまな要因が関係するためです。

食事を整えることは続けながらも、休んでも症状が続く、見え方が変わった、強い痛みがあるといった場合は、食品だけで様子を見続けず眼科へ相談してください。

眼精疲労にいい食べ物を一つだけ選ぶなら何ですか?

一つの食品を「これが一番」と決めるより、今の食事で不足しているものを補うほうが実践的です。

パンや麺だけなら卵や魚などのたんぱく質源、野菜が少ないなら小松菜やかぼちゃなどを加えるというように、今の食事に足りない一品を選ぶと考えてみてください。

毎日ブルーベリーやナッツを食べる必要はありますか?

眼精疲労対策として毎日必ず食べなければならないわけではありません。

ブルーベリーは果物の選択肢、ナッツ類は間食などの選択肢として考え、特定の食品だけに偏らないことが大切です。

「毎日これを食べる」というルールを増やすより、食事全体の偏りを減らすほうが続けやすいでしょう。

参考

  • 日本人の食事摂取基準(2025年版)
  • 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
  • 食品成分データベース
  • 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン
  • 日本眼科医会の眼精疲労・屈折異常に関する情報
  • 日本眼科学会の患者向け情報
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